活動方針
  活動経過(1)5月29日  研究会サハリンにおけるコリアンディアスポラについて

      (2)8月28日  研究集会「東日本大震災・福島原発事故から5年、子どもたちの明日のために」
      (3)12月4日 研究会「生命の差別について―相模原事件は終わったか
      (4)3月26日 特別報告 「マイノリティ女性にたいする複合差別について」
              研究会  テーマ「現代の人権教育の課題」

活動方針

2016年度 活動方針
1. 総会を開催するに当って

全国大学人権教育交流会は、全国の大学で人権教育について実践している方々の交流の場として2002年に創設いたしました。それから今日まで14 年の間、毎年2回、3回、近年では4回の交流や学習の場を持ち、活動を進めてまいりました。そして、2012年5月には初の総会を開催し、規約等を作成しました。同時に、事務局を関西学院大学人権教育研究室に設置させていただきました。また2013年3月にはホームページを、同年8月にはFacebookを開設しました。昨年度は4回の研究会・シンポジウムを開催しました。これは関係者、関係機関のご協力のおかげであります。
今、国内外の人権課題は、ヘイトスピーチや歴史修正主義、沖縄をめぐる問題、積極的に戦争に参加する国家への道など、数多くの鋭く大きな問題があります。
今日、1970年代に比して部落問題に対する大学での取り組みは半減以下に退潮したと思われます。同時にその他の差別問題においては微かな進展を見ていると思われます。
しかし、大学生全体として差別問題を主体的に取り組んでいく力を育む場としての大学は機能していません。また1970年代以前の国公立大学の授業料を考えてみるとき、今日の家庭の経済的条件ゆえに大学進学できない状況は、たいへんな大学教育の機会均等の後退です。
これらに表れた大学と人権にかかわる諸問題について、少数の大学で人権教育指針を打ち出していますが、私たち全体は明確な方向を持ちえていません。この問題は私たちの初歩的な課題でありますので、全国大学同和教育研究協議会とも協力して討議していかねばならないと思います。



2. 2016年度 活動指針・活動計画

1.活動指針
(1)人権教育についての従来の取り組みの再構築、隠れた課題や方法の引き上げ、新たな課題や方法の構築、これら3つを活動方針の基本にすえる。
(2)これまで本会に協力していただいた個人や団体との一層の連携と、人権教育に関心を持つ個々人、各団体との新たなネットワークの拡大を目指す。研究会等の開催について、協力や共催等の方法も考慮に入れる。
(3)情報発信活動
  ①ホームページ等による情報の発信、
  ②会員の相互の意見交換。
  ③会報の発行。世話人会の会議報告その他の連絡。

組織の若返りが緊喫急務な課題になっています。会の大課題をそこに据えます。
私たちの組織は全国の名を冠していますが、会員・世話人構成とも、実態はかけ離れています。その名に近づくために、一層の努力する必要があります。
 本交流会は、それなりに時代に対応した、質を保った企画を遂行していると自負しますが、その広報力は非常に弱く、さらなる工夫を必要としています。また私たちの企画の広報は全国大学同和教育研究協議会の案内に依存する体質を持っています。これを脱却して自前の広報力をもっていきたいと思います。このことは昨年度もそれなりに努力しましたが、継続課題であります。
また、事務局と会場について、現在、関西学院大学に完全依存しています。来年度、これが許されない事態が生じます。その対策を至急に対処したいと考えます。
また、本会は機関誌をもっていません。企画を記録として残すことは大きな課題です。この件も昨年度活動方針に掲げながら遂行できえていません。何とか工夫をして実現したいと思います。
現在、私たちは大学と人権教育についての簡単な方針すら作成しえていません。来年度にむけて、少しでも蓄積していきたいと思います。
また、本会の企画は自転車操業的であります。開催日のぎりぎりまで企画が確定していません。立案を急いで準備期間を長く持ちたいと思います。
以上のことは、私たちの体制の力量の問題でありますが、何とか工夫して克服していきたいと思います。


2. 活動計画
  <2016年> 
   5月29日(日) 総会と研究会         関西学院大学大阪梅田キャンパス
   8月27日(土) フィールドワーク「日本のなかのイスラム」(未定)
   8月28日(日) 東北大震災5年?(未定)  関西学院大学大阪梅田キャンパス
   11月 or 12月  未定
   <2017年>
   3月      未定 (教育についてのシンポジウム)

5月29日 研究会

5月29日 研究会の報告

【案内文】2016.5.29研究会のお知らせの詳細LinkIcon

テーマ:サハリンにおけるコリアン・ディアスポラについて

  ○開催日  : 2016年5月29日(日) 11:30~13:00
  ○場 所 : 関西学院大学大阪梅田キャンパス K.G.ハブスクエア 1004教室

1. 李月順(リ ウォルスン)さん関西大学非常勤講師、大阪経済法科大学アジア研究所客員研究員
「サハリンにおけるコリアンディアスポラをめぐって」
ロシア領サハリン州は、北海道の北部稚内から宗谷海峡を渡った島である。サハリン島は、千島列島 とともに日本の検定地図には色が塗られていない。それは、サハリン島南部(南樺太)と千島列島は帰属 未定地域と指定されているからであるという。日露戦争によるポーツマス条約(1905 年)によりサハ リン島南部は日本領となり、日本の敗戦まで南樺太と呼ばれ、ユジノサハリンスク (豊原)には、樺 太庁が置かれていた。サハリンのコリアンディアスポラであるサハリン韓人の背景には、日本の朝鮮 半島植民地政策が大きくかかわっている。サハリン韓人は、「サハリン棄民」 ともよばれるが、それ は戦後の国家間の政治的思惑のなかで翻弄され、忘れ去られ、取り残されてきた存在であったことを 現している。1990 年代、日本の戦争被害にあったアジアの人々に対する問題が取り上げられるように なったが、そうした問題の一つがサハリン韓人の問題であった。サハリン韓人にとって、出身地であ る韓国への帰還を実現することが最大の課題であった。韓国と旧ソ連の国交が樹立されたことによ り、1990 年サハリン韓人1世の韓国への帰還が実現すると、次第に日本の社会では、サハリン韓人の 問題が取り上げられることが少なくなり、解決済みであるかのように次第に忘れ去られていった。
2013 年、2014年2回に渡り、サハリンを訪れる機会があった。そこで出会ったサハリン韓人は、 デ ィアスポラとなったサハリン韓人の子孫である2世、3世であった。果たして、サハリン韓人の問題 は、韓国への帰国問題だけだったのだろうか。日本の植民地支配の未精算問題としてサハリン韓人1 世たちは、2009 年「サハリン残留韓国・朝鮮人郵便貯金等補償請求訴訟」を行った。こうした訴訟に 対し、日本政府の見解は、韓国永住帰国者は日韓請求権協定で解決済みであるとする。しかし、当時 サハリン韓人は、請求権協定の対象外とされていた。
研究会では、サハリン韓人のディアスポラの背景及び問題と現状の一端について報告したい。

2. 梁千賀子(ヤン チョナジャ)さん大阪市立舎利寺小学校 民族講師)
「在サハリンコリアンを理解するために作成した教材 『サハリンから来た崔アンナ』に関して」
教材を作った経緯と、実際に五年間、毎年現地に行き、交流する中でわかったことや感じたこと、 サハリンの韓人の歴史を学んで考えて欲しいこと...などを話したいと思います。

【研究会の様子】

IMG_2005.jpg李月順さんIMG_1996.jpg梁千賀子 さん


8月28日 研究集会

8月28日 研究集会の報告

【案内文】2016.8.28研究集会のお知らせの詳細LinkIcon

テーマ:「東日本大震災・福島原発事故から5年、子どもたちの明日のために」

<概要>
○開 催 日:2016年8月28日(日)13時00分~17時00分
○場  所:関西学院大学 大阪梅田キャンパス 1405教室(14F) 
報告と討論
東日本大震災・福島原発事故から 5 年、その歳月を被災地と避難地で生きる人々は、ど のように生活されてこられたのだろうか。なかでも両親、友達、学校、地域を根こそぎ奪 われた子どもたちは、今どのような状況にあるだろうか。
この子どもたちの生きる力を支え、共に歩んでこられた仲間や大人、教育に携わる者、 またボランティアの人々からの提起を受けて、これから何をしていかなければならないか を共有していきたいと思います。

報告1「子ども達の命を真ん中にして~『未災地』が被災地に学ぶこと~」
佐藤敏郎さん(元女川中学校教員・NPO 法人キッズナウジャパン事務局長)
講演者紹介
1963 年生まれ。宮城県石巻市出身。87 年より中学校教諭として宮城県内に、震災当時は女川第一 中学(現女川中学)に勤務していた。震災後5月には生徒たちそれぞれに俳句作りの授業を行い、 マスコミに取り上げられ、2016 年度の中学 1 年の教科書に掲載された。震災後、女川中学校・矢 本第二中学校で防災を担当し、宮城県の防災教育副読本の編集委員を務めた。遺族らと「小さな 命の意味を考える会」を立ち上げる。2015 年 3 月に教職を退く。NPO 法人キッズナウジャパン事 務局長。著書に『16 歳の語り部』(はとり文庫)など。
http://www9.nhk.or.jp/nw9/digest/2015/09/0911.html

報告2「震災から 5 年、母子避難、福島から大阪へ~普通の暮らし 避難の権利 つかもう安心の未来~」
森松明希子さん(原発賠償関西訴訟団代表・東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream 代表)
講演者紹介
原発賠償関西訴訟原告団代表、東日本大震災避難者の会 Thanks & Dream 代表。 兵庫県伊丹市生まれ。福島県郡山市在住中に東日本大震災に被災。3歳と5ヶ月の2児とともに、 2011 年 5 月から大阪市へ母子避難。夫は仕事の関係上、福島にとどまる。「放射線被ばくの恐怖か ら免れ健康を享受する権利」は人の命と健康に関わる普遍的で全ての人に等しく与えられるべき 基本的人権だと主張され、裁判では、被災者が「避難する権利」、被災地に「とどまる権利」、避 難先から「帰還する権利」を行使するのに必要な行政の施策が講じられるよう、訴えている。著 書に『母子避難、心の軌跡~家族で訴訟を決意するまで』(かもがわ出版)。
http://www.mbs.jp/eizou/backno/160327.shtml

報告3「被災地訪問から学んだ『人との繋がりの大切さ』」
高谷佳那さん(関西大学総合情報学部 1 回生・「たかつき保養キャンプ」子どもチームリーダ ー
講演者紹介
大阪府立芥川高校時代には、和太鼓部の副部長として活躍。また被災地訪問の実行委員長を務め、 福島県のいわき市や会津若松市、フィリピンレイテ島や宮城県気仙沼市などを訪問した。「たか つき保養キャンプ」のチャリティーコンサートにも取り組んだ。これらの経験の中で『人との繋 がりの大切さ』を学ぶ。今春、関西大学総合情報学部に入学。6 月に現地保養相談会のため、1年 ぶりに福島県郡山市やいわき市を訪問。現在、「たかつき保養キャンプ」の子どもチームリーダ ーとして活動している。
http://takatsukicamp.blog.fc2.com/

【研究集会の様子】
佐藤敏郎さん、森松明希子さんのお話は、とても胸に深く刻まれるお話しで、「あの日を語ること・未来を語ること」の大切さを、原発安全神話が放射能安全神話として語られてきていることの怖さを改めて認識しました。高谷佳那さんは、持ち前の若者らしい前向きさで社会にコミットしていく姿を話され、参加者に元気を与えてくれました。

IMG_3072.jpg佐藤敏郎さんIMG_3074.jpgIMG_3077.jpgIMG_3078.jpgIMG_3085.jpg森松明希子さんIMG_3098.jpg高谷佳那さんIMG_3103.jpgIMG_3090.jpg「避難者あるある575」の紹介IMG_3089.jpg「東日本大震災避難者の会」の紹介IMG_3088.jpg芥川高校文化祭での「被災地支援」の活動紹介IMG_3080 (1).jpg

12月4日 研究会

12月4日 研究会の報告

【案内文】2016.12.4 研究会のお知らせの詳細LinkIcon

テーマ:相模原事件が問いかけるもの」

<概要>
○開 催 日:2016年12月4日(日)13時00分~15時30分
○場  所:関西学院大学 大阪梅田キャンパス 1405教室(14F) 
報告と討論
時代を画する障害者差別解消法が施行されたのは本年4月。その同じ7月に相模原障害者 施設殺傷事件が起こり、元職員が19名を<生きる価値なき生命>として殺害、26名に負傷を負わすという大事件が起こりました。この元職員の考えは特異な個人的なものではなく、 根深く日本社会に存在しています。出生前診断による選択的中絶や、障害者施設にたいする排斥、学校・職場での障害者いじめなど、日本社会には、優生思想、障害者への差別が根深く存在しています。
今回の研究会は、これらの問題に長年向かい合ってこられた八木晃介さんにお越しいただき、根源的に生命の価値について、深く追求していただきます。人権教育に携わる私たちに、何が求められているのか、参加者全員で考えていきたいと思います。

報告「生命の差別について――相模原事件は終わったか」
八木 晃介さん (花園大学名誉教授)
講演者紹介
11944 年 京都市生まれ。大阪市立大学文学部(社会学専攻)卒。毎日新聞記者(千葉 支局、東京・大阪両本社学芸部)を経て、1992 年より花園大学教授・同人権教育研究セ ンター所長。2015 年より名誉教授・センター名誉研究員。
社会学の立場から、反差別論を非常に広範囲にわたって深い研究をされている。
著書に『差別糾弾――その思想と歴史』(1976 年 社会評論社)、『差別のなかの女 性』(1978年 三一書房)、『差別の意識構造』(1980年 解放出版社)、『反差別メ ディア論』(1980 年 批評社、以下特記しない場合は批評社刊)、『現代差別イデオロ ギー批判』(1984年)、『差別意識の社会学』(1987年 解放出版社)、『「生きるた めの解放」論』(1989年 三一書房)、『部落差別論』(1992年)、『差別表現の社会 学』(1994年 法政出版)、『部落差別のソシオロジー』(1994年)、『学芸部ただの 八木記者・文学部ただの八木教授』(1996 年 法政出版)、『<排除と包摂>の社会学 的研究』(2000 年)、『<癒し>としての差別』(2004 年)、『健康幻想の社会学』(2008 年)、『差別論研究―部落問題の自然史的考察』(2010 年)、『優生思想と健康幻想』 (2010年)、『右傾化する民意と情報操作』(2013年 )、『親鸞往還廻向論の社会学』 (2015 年)、『生老病死と健康幻想―-生命倫理と優生思想のアポリア』(2016 年)ほか 多数。

【研究会の様子】

IMG_0505.jpgIMG_0508.jpg八木晃介さんIMG_0514.jpgIMG_0509.jpg

3月26日 特別報告&研究会

3月26日 特別報告&研究会 の報告

【案内文】2017.3.26 特別報告&研究会のお知らせの詳細LinkIcon
<第一部> 特別報告   10:30-12:00
テーマ:「マイノリティ女性にたいする複合差別について」
司会 加藤 昌彦さん(前関西外国語大学教員)
報告者:元 百合子さん (元大阪学院大学院教授)
講師紹介
◎元 百合子(もと ゆりこ)さん
英国リーズ大学大学院・米国コロンビア大学大学院にて国際関係論、国際人権法を学ぶ。 元国際連合大学職員(途上国研究者の研修プログラム担当)、マイノリティ・ライツ・グル ープ・インターナショナル嘱託、反差別国際運動国際事務局非常勤職員、大阪女学院大学 院教授などを経て、現在、大阪経済法科大学 21 世紀社会研究所客員研究員。
研究テーマは、民族的・言語的・宗教的マイノリティの権利、マイノリティ女性に対す る複合差別(人種(民族)差別と女性差別の複合)など。共著に豊下楢彦他編著『北東ア ジアの平和構築』(大阪経済法科大学出版部、2015 年)、訳書にナタン・レルナー著『宗教 と人権―国際法の視点から』(東信堂、2008 年)ほか。最近の論文として、「マイノリティ ー女性に対する複合差別と国際条約」『ジェンダー法研究』第 3 号(2016 年 11 月)。
<第二部> 研究会   13:00-17:00 
テーマ:「現代の人権教育の課題」  13:30‐15:00
司会 鍛冶 彰さん(前園田学園女子大学教員)
報告1「高等教育機関における人権教育についての基礎的研究」
報告者:板山 勝樹さん(公立大学法人・名桜大学教員養成支援センター長・教授)
講師紹介
◎板山 勝樹(いたやま かつき)さん
1963 年、福岡市生まれ。福岡市内の中学校教育に 25 年。その間に、福岡地区進路保障協 議会事務局長等を歴任。現在は公立大学法人・名桜大学国際学群国際文化教育研究学系教 授。論文に「全国同和教育研究協議会における融和教育批判論の受容」(2011 年)、「『反独 占の同和教育』論の形成過程」(2012 年)、「福岡県における「同和」教育思想の特徴とその 形成」(2013 年)、『解放の学力』論形成過程における思想的『選択』と『排除』」(2014 年)、 「小川太郎の「同和」教育論における生活綴方的教育方法の位置」(2015 年)等,多数。「何 故,私たちは現在のような考え方をするのか」を明らかにするために,戦後日本教育史・「同 和」教育史を研究している。
報告2「全国の教員養成系大学における人権教育に関するアンケート調査」
報告者:松下 一世さん(佐賀大学教授)
講師紹介
◎松下 一世(まつした かずよ)さん
1956 年、高知生まれ。大阪府内の小学校教育に 30 年。2007 年より佐賀大学、現在、同 教育学部教授。九州大学などの大学で講師。佐賀県外国にルーツをもつ生徒交流を支援す る会代表。著書に『子どもの心をひらく人権教育』(部落解放・人権研究所 1999年)、『い じめをなくし、心をつなぐ』(明治図書 2001 年)、『アンチ「いじめ」大作戦!』(明治図 書 2008年)、『総合的な学習でめざす国際標準の学力』(明治図書 2012年)、など多数。
長年、いじめや子どもの人権問題について取り組み、学校現場のリアルな実態から、差 別や偏見のない社会を創るための未来志向型人権教育の在り方、子どもたちへの具体的な かかわり方などを研究している。
報告3 「能動性を引き出す人権学習へのチャレンジ〜高校生の変化と新しい人権学習への模索〜」
報告者:小川 隆史さん(大阪府立福井高等学校教員)
発表概要
ここ30数年、時代の変化、生徒の変化とともに、高校における人権教育も、そのテーマやスタイルを変化させてきた。近年本校においても、人権学習を通して生徒達に身につけさせたい力を、「人間観を磨く」「生き方を考えさせる」と整理し、それまでの反差別学習からテーマや切り口を大きく変えてきた。
しかし、近年の高校生は「社会の問題と自分との関係が見えない」「自分に関係ない事には興味をもたない」「興味がもてない事は見ない聞かない」という傾向が強く、人権学習の上滑りが強く懸念されている。
能動性、主体性、当事者意識(自分自身の課題として受け止める力)を育てる方向での学習の進化が求められている。本校で始まった模索をレポートする。
講師紹介
◎小川 隆史(おがわ たかし)さん
1958 年生まれ、1984 年より、新設校において生徒組織、部落解放研の顧問を務めながら、 府立高校人権教育の草創期を担う。以来、人権教育・キャリア教育の実践を重ねるととも に、人権サークルでの生徒の育ちをサポートしてきた。大阪府立学校人権教育研究会(府 立人研)や大阪府教育センターにおいて、他校の教員とともに人権教育・キャリア教育の 教材開発にも携わってきた。近年は、LGBTQ 生徒支援のテーマで、中学・高校の校内研修、 府教員センターの研究フォーラム、大阪府の人権啓発担当者研修、大学での特別講義など で話をすることが多い。著書に「やってみよう!総合学習」(共著、解放出版社、2002 年)、 など。現在、大阪府立福井高校指導教諭。地域連携及びキャリア教育の主担。

【特別報告&研究会の様子】

IMG_1794.jpg元 百合子さんIMG_1813.jpg板山 勝樹さんIMG_1827.jpg松下 一世さん

IMG_1841.jpg小川 隆史さんIMG_1856.jpg

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